今回は、通信制大学の「科目履修生」についての記事です。
大人になり、仕事や家庭のことで必死になって生きてきて40代、50代になったとき。
「ああ、もうちょっと若いころ勉強していればよかった」
「大学に行ってないから、行ってみたかった」
など、学ぶということを意識することもあるのも、この年代だと思います。
「でも、もうこの年だし……」
なんて思うのも、やはりこの年代だから。
しかし、この年代だって学びの門戸は開かれているんです。
仕事があっても通信制の大学で卒業を目指すことも可能です。
入学して卒業も可能ですが、科目履修生という学び方もあるんです。
そして科目履修で資格を取れるものもあります。
自分の知識の向上とキャリアアップも図れる科目履修生という制度。
どういう制度か知っておくと良いかもしれません。

大人だからこその学び直しも、とてもやりがいのあるものでした

科目履修とは
科目履修生とは、大学に正規に入学せず一つあるいは複数の科目を履修することです。
履修した科目は、正規の学生と同様に受講してテストを受けることができ、単位を得ることができます。
1科目から履修で切る大学や、資格取得のためなどの必要な科目をまとめて履修できる大学もあります。
科目履修生になるには
科目履修生になるには、
「高校を卒業するか、同等以上の学力を有する人」
という事が基本的な条件のようです。
「同等以上の学力」とうのは、中卒の場合「高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)」に合格する必要があります。
また、教員免許や司書資格取得の場合、条件が異なる場合もあるので要確認です。
入試はある?
基本的には書類選考のみの大学が多いですが、面接など行われる場合もあります。
希望の通信制大学・学部の要綱を、しっかり確認しましょう。
書類は主に
- 願書
- 志望理由書
- 履歴書
- 卒業(見込)証明書
- 成績証明書
- 健康診断書
などがあります。
こちらも大学により提出書類が異なりますので、募集要項の確認が必要です。
取得できる資格の一部紹介
図書館司書資格
大学・短大卒業者は1年で必要単位を修得できる。(最短半年の学校も「八洲学園大学」)
博物館学芸員
大学卒業者は最短1年で必要単位を修得できる
高校教諭
大学卒業であれば科目履修生として必要単位を修得することも可
(教育実習についての確認は必要)
日本語教師
日本語を母国語としない外国人に日本語を教える仕事です。
最短1年で修得できるコースもあるようです。
費用はどれくらい?
大学により、またどれくらい単位を取るかで変わりますので、
参考として図書館司書資格を取得する場合を調べてみました。
※情報が変更されている場合がありますので、目安としてご覧ください。
費用と選び方
各大学で費用にばらつきがあり、どう選べばいいか悩みどころ。
私が実際に通信制大学の科目履修生として学んだ時の経験からのお話です。
費用は安いほうが良いですが、自分が学びやすいところを選ぶことをおススメします。
スクーリングの要不要
スクーリングが行わる場所によっては、交通費と宿泊費が必要になることも。
スクーリングをオンラインで受講できる場合、その費用が掛からないということになります。
レポート等の提出方法など
通信の単位認定試験の受けやすさも要確認です。
試験をオンラインで受けられるのか。
レポート提出は封書なのか、オンラインで提出できるのか。
自分に合ったやり方の通信制大学を選ぶと、より学習がやりやすくなります。

私の通信制大学科目履修、体
私の体験談です。
私はある資格を取得するため、科目履修生になりました。
必要な単位を修得すれば資格が取れるというものです。
どの通信制大学で学ぶかを決めるとき、このようなことを調べて比較しました。
- 各大学の費用を確認
- 科目習得試験の受け方・方法を確認
- スクーリングの有無を確認
- スクーリング有の場合、宿泊が必要か確認
調べたことを一覧にして、自分がやりやすそうな学校を選びました。
私の場合、学費が高くてもスクーリングが不要な学校を選択。
宿泊費と交通費を足すとさほど差がなかったためです。
とはいえ、スクーリングが必要な科目というのは、実際に面接で講義を受けたほうがわかりやすいものだと思います。
そこが悩みどころでしたし、本当なら面接の講義を受けたくはありました。
が、仕事を休みづらいという理由もありました。
(宿泊が必要な距離だったので、2日は休まないといけない)
そんなわけで、スクーリングもオンラインで受講できる学校を選ました。
その次にやったことは、
シラバスをしっかり確認する
シラバスを確認し、講義の内容・学習の進め方などを何度も確認しました。
私の場合、一年かける予定だったので前期後期でどれくらい履修して、どれくらいレポートがあるか、試験方法はどうなのか、などを調べてイメージしました。
そして、「いけるかもしれない」と確信したところで、いざ科目履修生の申し込みです。
最初にシラバスを読みこんでイメトレしていたので、わりと履修届や受講するまではスムーズにいきました。
多少の手間暇をかけて準備をしたので、1年かけて単位を取ることができました。
数日に一度は仕事帰りに図書館へ行きレポートの参考資料を借り、
毎日のようにレポートを書いたりして大変ではありましたが、かなり充実した日々でした。
副産物ですが、レポートを書きまくったからか仕事で報告書を書くのがあまり嫌じゃなくなったのも、ちょっと嬉しいことでしたね。
私は資格取得のため一年かけましたが、一教科だけでも自分の知識や意識を変えるためには、とてもおススメの学び直し方法です。
まとめ
以上、大人になって学ぶ、通信制大学の科目履修生についてでした。
今回の記事のざっくりしたまとめです。
- 科目履修生とは、大学に正規に入学せず大学の科目を履修すること
- 科目履修生になるには、「高校を卒業するか、同等以上の学力を有する人」
- 書類選考のみの大学が多いが、面接など行われる場合もあり
- 取得できる資格の一部
図書館司書資格/博物館学芸員/高校教諭 / 日本語教師
※条件がある場合があるので要注意 - 大学を選ぶとき、金額と同時にスクーリングの有無・試験の受け方なども考慮する
- 受講する前はシラバスの熟読をおススメ
いずれの情報も変更されている可能性もありますので、該当大学のサイトや説明パンフレットなどご確認ください。
実際に大人になって、そして40代50代で学ぶのは勇気がいります。
しかし知識と考えを深める・アップデートができて、充実した時間を過ごせるので、トライしてみてはいかがでしょうか。