夏の文庫フェアについて、そして3社それぞれ気になる本をピックアップします。
暑すぎて、そしてコロナの影響でなかなか外に出られない今日この頃。
- 「サブスクの映画も飽きた……」
- 「スマホみるのも疲れた……」
- 「なにしようかな……」
なんてお悩みのあなたへ贈る、この夏はクーラー効かせて読書のススメ!
自宅でのんびりと読書する夏をすごしてみませんか?
何かと忙しい大人のあなたの、本選びの糸口になれば幸いです。

こんな時代だからこそ、アナログに読書って
心落ち着きます

夏の文庫フェア
夏になると書店でコーナーが作られる、夏の文庫フェア。
この夏に読んでほしい文庫作品を、各社がまとめているもの。
集英社・角川・新潮社、この3社が毎年フェアを開催しています。
学生時代には、夏休みの読書感想文を書く本を探すために見たこともあります。
学校でも配られたような記憶も。
なので、若い人向けのような気がしていましたが、
記載されているラインナップは全世代楽しめるものでした。
「ナツイチ 2022」集英社文庫
「ナツイチ」のジャンル分けは以下のとおり。
- 心ふるえる本よまにゃ
- ワクワクする本よまにゃ
- ハラハラする本よまにゃ
- じっくり浸る本よまにゃ
記載されている本の読者の感想コメントも載っていて、選ぶ参考になります。
また冒頭には映像化作品の原作コーナーもありました。
こんな本、載ってました
この中で、私が読んでおススメだった・読みたいと思った本を抜粋します。
(書評サイトなどで、わりと評価の良い本を選んでおります)
1999年に公開された映画の原作が表題作の、短編集。
浅田次郎の良さがギュッと詰まった一冊。浅田次郎の筆力にぐっと引き込まれる感じです。
「東京藝術大学大学院美術研究科文化財保存学専攻保存修復彫刻研究室」のお話。
知らない世界の話は、ワクワクします。
定年退職した警官が、妻とお遍路の旅先で知った事件、それは16年前の事件に酷似していて……という、物語。退職した警官が、どう立ち向かうのか気になる一冊です。
2022年大河ドラマの舞台、鎌倉時代。その三代将軍・源実朝と公家の姫の信子。
歴史恋愛小説! 第32回小説すばる新人賞受賞作。
ドラマとは違った視点で、そして時には歴史の世界へ浸るのも楽しそう。
「カドブン夏 2022」角川文庫
「カドブン夏 2022」のジャンル分けは以下のとおり。
- 青春いっぱい!
- 心震える!
- 名作
- 手に汗にぎる!
- 心をつかむロングセラー
名作から新刊(2022夏)まで記載されているので、見ているだけで読みたい本がいくつも見つかります。
ファンタジー小説から名作まで幅広く見ることができて楽しい。
こんな本、載ってました
この中で、私が読んでおススメだった・読みたいと思った本を抜粋します。
(書評サイトなどで、わりと評価の良い本を選んでおります)
近代文学の名作「走れメロス」や「山月記」など全5篇が現代京都の学生だったら……というワクワクするような設定。
女性作家による短編集。まだ読んだことのない作家を知ることもできるお得な一冊。
力のある作家さんによる15作品を収録。
間違いのない名作。ふと、心を落ち着けたいときに手にする一冊です。
学生時代に教科書で知り、大人になって読むとまた違う読み方ができました。
中一の僕の、平凡な家庭に振ってきた『5億円』から始まるミステリー。
読みやすいけどしっかりしたミステリーで、何度か読み返した作品です。
元刑事のおまわりさんによる推理短編。犯人視点で進む物語に、レビューも熱いです。
第71回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した表題作「偽りの春」をはじめとするミステリー短編集。
芸人・オードリー若林の人気エッセイで、雑誌『ダ・ヴィンチ』読者支持第一位となったそうです。スタバや居酒屋でのあれこれなど、共感する人も多い(私も共感)エピソードなどのエッセイ。
「新潮文庫の100冊 2022」新潮社文庫
「新潮文庫の100冊 2022」のジャンル分けは以下のとおり。
- 恋する本
- シビレル本
- 考える本
- ヤバイ本
- 泣ける本
3社のなかで一番シンプル。一つの項目に、新旧・硬軟とりまぜたラインナップで、綿矢りさ綿谷とシェイクスピアが同じ列に並んでいるのも面白い。
こんな本、載ってました
この中で、私が読んでおススメだった・読みたいと思った本を抜粋します。
(書評サイトなどで、わりと評価の良い本を選んでおります)
タイトルで「くすっ」とさせられる。人気作家8名による猫アンソロジー。
言わずと知れた名作。アンの少女時代がみずみずしく描かれた一冊で、大人になって読むとまた違った視点で読めそうです。
そこここで推されまくっている鳥類学者の爆笑自然科学エッセイ!
寝苦しい夏の夜のお供にしたい。
教科書で読んだこともある森鴎外の作品集。今だからこそ、あたらめて感じることが多い一冊です。勉強を離れて読むと、また違う向き合い方ができる一冊。
ディズニーランドで働く若者の三日間の物語。華やかな舞台のバックステージでの出来事にハラハラと感動の一作。ここまで描いていいのか?と思ってしまう作品です。
高校の全校生徒が夜を徹して80キロ歩く行事を描いた物語。主人公の少女が、ある決意をもって臨んだその行事。淡々と進む物語だけれど、ラストになんとも言えない感情が訪れました。
まとめ
大人になると、仕事や家のことなど日々の暮らしで精いっぱいになります。
本を読む気力すらなくなり、心に余裕も生まれず悪循環。
さらに年々落ち着かなくなる気候とコロナ禍などの厄災……。
各社のおススメ文庫がまとまっているこのフェアを利用して、読書の夏を過ごしてみてはいかがでしょうか。
- 「ナツイチ 2022」集英社文庫
感想コメントあり、映像化原作コーナーもあり - 「カドブン夏 2022」角川文庫
名作から新作まで。ファンタジー作品も。 - 「新潮文庫の100冊 2022」新潮社文庫
シンプルにまとめられていてラインナップの硬軟が面白い。
読書でおうち時間、そして人生に彩りとホッとする時間を添えましょう!